ヘルメットと言われて思い浮かぶのは工事用・自転車用などがありますが、防災用にもヘルメットがあることをご存知ですか?
防災用ヘルメットは災害時に落下物から頭を守ってくれる大切な役割を持っています。
でもヘルメットって自転車用くらいしか馴染みがないし
正直よくわからない・・
自転車用とは強度や衝撃耐性の面でも全く違うんです!
今回は防災ヘルメットの必要性や自転車用との違い、選び方についても解説します!
防災ヘルメットの必要性
頭部を衝撃から守ってくれるヘルメットですが、災害時は必要なのか?という声がときどき聞かれます。
確かに、市販の防災セットでもヘルメットが入っているものは多くありませんよね。
しかし、防災ヘルメットは、ぜひ備えて欲しい防災グッズの中に入ります。
その理由を解説します。
地震・台風時の避難に役立つ!
防災ヘルメットを使う場面は、主に地震と台風の避難のときです。
地震で瓦礫や石が落下したり、台風で飛来物が頭に当たるかもしれません。
そんなとき、防災ヘルメットがあれば命を守ることに繋がり、スムーズに避難することができます。
また、災害後の後片付けをする時にも安全に作業を行えます。
自転車用で代用できない?
防災用のヘルメットは持っていないけど、自転車用ならある!
という家庭も多いはず。
特に子どもとして、自転車のヘルメットが代用できたら嬉しいですよね。
しかし基本的に代用はできません💦
というのもそもそもこの2つには構造的に違いがあるんです。
自転車用ヘルメットは転倒やぶつかった時に衝撃を吸収して頭を守るもの、
防災用ヘルメットは落下物の衝撃に強いもの
なんです。
自転車用ヘルメットは卵のような構造になっていて、
衝撃を受けることでヘルメット本体と内部の衝撃吸収ライナーが割れて
頭部を保護してくれるようになっているんですね。
対して防災用は上からの落下物に対して衝撃を緩和するものになっています。
どちらも成りかわるものではないので、それぞれ適した用途で使用するのが望ましいですね。
とはいえ、ないよりはよほどマシなのは確か。家族分揃えられるまではとりあえず代用OKじゃないでしょうか・・!
防災ヘルメットの選び方
防災用ヘルメットを選ぶポイントは4つあります。
・国家検定品かどうか
・素材
・耐用年数
・機能
です。
国家検定合格品
防災ヘルメットを選ぶ上で一番大事なことは、国家検定合格品を選ぶことです。
厚生労働省が定めた安全基準をクリアしたもののみが「労・検」の検定ラベルを貼付することを許されています。
国家検定規格に合格したものは「保護帽」と呼ばれ、保護帽の規格には2種類あります。
「飛来・落下物用」・・飛来物、落下物の危険を防止する
「墜落時保護用」・・墜落や転倒による危険を防止する
防災用として選ぶなら、少なくとも「飛来・落下物用」に合格しているものを選ぼう。「墜落時保護用」も満たしているものだと、より安全性が高いと言えるよ!
素材
ヘルメットに使われている素材は主に4種類あります。
・FRP樹脂・・熱に強く、劣化しにくい
・ABS樹脂・・帯電性があり、種類が豊富
・PC樹脂・・衝撃に強い
・PE樹脂・・リーズナブル
お値段高めなのは耐衝撃性に優れたPC樹脂、お手頃なのはABS樹脂です。
買い替え頻度を減らしたいなら耐用年数が長いFRP樹脂がおすすめ。
優先したいところを決めると選びやすいですよ!
耐用年数
防災用ヘルメットは素材によって耐用年数が違います。
最も長いのはFRP樹脂の5年、ABS樹脂、PC樹脂、PE樹脂は2〜3年です。
長く使うなら、FRP樹脂性のものを選びましょう。
全く使用していなくても少しづつ経年劣化していくので、年に一度は壊れている箇所がないか点検するようにしましょう。
機能
防災ヘルメットの機能面も要チェックです。
折りたたみ式
ヘルメットを家族分用意するとなると、かなりのスペースが必要です。
保管場所問題で諦めている方には折りたたみ式をおすすめします。
最近では、折りたたみ式でも強度があり、安全性が高いヘルメットもたくさん販売されています。
A4サイズなどかなりコンパクトになるように設計されているので、すぐ手が届きやすいところに置くことが可能ですよ。
調整可能なヘッドバンド
ヘルメットは、自分の頭にフィットするように装着することが大切です。
あごひもやヘッドバンドが付いているものなら、しっかり頭に密着させて十分機能を発揮することができますよ。
あごひもはバックルタイプとボタンを押してスライドさせるタイプがありますが、子どもやお年寄りには調整が楽にできるスライドタイプの方がおすすめです。
ツバ付きやライト反射材付き
ツバ付きであれば前方からの落下物から頭を守るだけでなく、日差し避けにも役立ちます。
また、ライトつきのものは暗い時間帯の避難でも手を塞ぐことなく移動することができます。
汗止めを採用したものや通気性が良いものなど、様々な機能があるので、必要に合わせて検討しましょう。
防災ヘルメットのおすすめ5選
オサメット | IZANO2 | ベンチレーションヘルメット SCー13BV | ヴェンティープラス No.391F-S-C | Flatmet2 | |
会社 | 加賀産業 | DICプラスチック 株式会社 | ミドリ安全 | トーヨーセイフティ | ミドリ安全 |
価格 | 3,980円 | 4,680円 | 2,527円 | 3,755円〜 | 4,418円 |
素材 | ABS樹脂(帽体) | ABS樹脂 | ABS樹脂 | ABS樹脂(帽体) | |
重量 | 約375g | 450g | 415g | 544g | |
耐用年数 | 3年 | 3年 | ー | ー | |
折りたたみ機能 | あり | あり | なし | なし | あり |
国家検定合格品 | 飛来・落下物用 | 飛来・落下物/墜落保護用 | 飛来・落下物/墜落保護用 | 飛来・落下物/墜落保護用 | 飛来・落下物用 |
その多機能 | ・調整簡単な絞り紐つき ・発泡ライナー ・ヘッドバンド | ・アジャスターバンド ・内装交換可能 ・色展開豊富 | ・通気孔 ・耳紐 ・衝撃吸収ライナー | ・シールドレンズ付き ・紫外線99.9%カット | ・コンパクト設計 ・子供用あり ・絞り紐つき |
オサメット 【加賀産業】
特殊な蛇腹構造で、折りたたみヘルメットながら素早く装着できる点が魅力です。
A4サイズに収納でき、専用の箱も付いているのでデスク周りや自宅のすぐ手が届く場所に置くことができます。
絞りあご紐を採用しているため、簡単に長さ調整できるのも嬉しいポイント。
頭囲50〜56cmの子供用サイズもありますよ。
折りたたみヘルメット IZANO2 【DICプラスチック
株式会社】
従来品から厚さがさらにダウンし、63mmとかなりコンパクトになる商品です。
押し出すだけのワンアクションで組み立てられ、頭部調整範囲が47cm~62cmまであるので子供から大人までかぶることができます。
汚れが気になったら、内装部品の交換も可能。
「飛来・落下物」と「墜落時保護」の2つの国家検定に合格しているので、安心と実用性を兼ね備えた商品です。
ベンチレーションヘルメット SC-13BV 【ミドリ安全】
ヘルメットの左右・上部に通気孔を設けることで頭部のムレを緩和させるヘルメットです。
従来の形状より高さを抑えたクロス形状のトップガードで、避難・作業中のぶつけや引っ掛けを防ぐ仕様。
さらに耳紐を採用することで、衝撃によるヘルメットのずれを防ぎます。
ヘルメットをつけたときの快適性を重視したい人におすすめです。
。
ヴェンティープラス No.391F 【トーヨーセイフティ】
特殊なハードコーティングが施されているシールドレンズが付いており、目をホコリや粉塵から守ってくれます。
使わないときはヘルメット内に収納できるので、使い勝手抜群。
ひさしには特殊コーティング加工されており傷がつきにくく、紫外線を99.9%カットしてくれます。
内装とあご紐に消臭・防臭素材を仕様し、通気性に優れているのも嬉しいポイント。
6色のラインナップから選ぶことができますよ。
Flatmet2 【ミドリ安全】
折りたたみ時の薄さがたった3.3cmで、収納に困らないのがポイント。
被り心地が良く、もちろん国家検定合格品なのでしっかり頭を保護してくれます。
さらにボタンが外側についていることで、格段にたたみやすくなっています。絞りあごひもを採用しているので、サイズ調整も簡単。
子供用サイズもあるので、家族全員分揃えてもコンパクトに収納できますよ。
まとめ
折りたたみできるものや、サイズ調整が簡単なもの、シールドレンズ付きのものなど、機能はヘルメットによって様々です。
絶対に押さえておいてほしいポイントは国家検定合格品であること。
自宅の収納場所や家族の人数、想定仕様状況によって変わってくると思うので、お好きなヘルメットを選んでみてくださいね。