人間の体の70%を占めている「水」は、災害時でも一番の必需品と言われるほど欠かせないものです。
災害が起こるとスーパーやコンビニの水はあっという間に売り切れてしまうので、普段から備蓄しておくことが大切になります。
備蓄用としておすすめなのが長期保存水。
普通のミネラルウォーターに対して、保存水は圧倒的に賞味期限が長いのが特徴です。
なんでそんなに保存できるの?添加物でも入っているのかな・・
中身は普通の水と変わりません!
他のところに秘密があるんですよ。
- 長期保存水と普通の水の違い
- 長期保存水が体に悪いのかどうか
- 長期保存水の選び方・購入方法
- おすすめの保存水
保存水の5つの疑問
保存水とミネラルウォーターの違いって?
保存水と普通の水の違いは、主に以下の3つです。
✔️ 保存期間
✔️ 価格
✔️ボトル
保存期間
普通のミネラルウォーターの賞味期限は約1年〜2年の間に設定されています。
我が家で2022年3月に購入した水は、500ml(左)は2023年1月、2Lは2023年12月でした。
対して、保存水の賞味期限は短くても5年、長いものだと15年もあるんです。
とはいっても防腐剤や保存料は使われておらず、中身は普通の水と全く同じです!
ボトル
普通の水も保存水も中身は変わりません。
安全においしく飲めるように加熱殺菌、または非加熱殺菌がきちんとされています。
きちんと殺菌されている水は開封しない限り品質が劣化しないので賞味期限が切れても飲めるんです。
ではなぜ賞味期限が設けられているかというと、実はペットボトルには目に見えないほどの小さな穴が開いていて、そこから少しずつ水分が蒸発していきます。
容量が減ってしまうことで計量法という法律にふれてしまうので、水の場合は
賞味期限=表示通りの内容量を保てる期限
として設けられているんです。
そして保存水の賞味期限が長い秘密はボトルにあります。普通の水よりもペットボトルが分厚く作られていたり小さな穴が少なかったりするので、その分水の蒸発が少なく容量が減りにくいんですね。
価格
一般的な2Lのミネラルウォーターは70円〜150円前後のものが多いですが、長期保存水は1本あたり200円〜500円ほど。
賞味期限が長いものほど値段が高くなる傾向があります。
長期保存水は加熱殺菌をより徹底していたり、ペットボトルの強度を確保したり、ほこりや害虫の侵入を防ぐために段ボールの強度を高めているため、どうしても価格が高くなってしまいます。
日頃から水をよく消費する家庭なら、普通のミネラルウォーターを賞味期限の近いものから使って無くなったら買い足すローリングストックという方法で備蓄するので十分。
逆に、普段ミネラルウォーターを飲まない家庭だと賞味期限の管理が大変なので、長期保存水を備えていたほうがコスパもいいですよ。
保存水は体に悪い?
先述したとおり、保存水も普通の水も中身に変わりはありません。
保存水に化学薬品を使って賞味期限を延ばしているけではないので、安心して飲めますよ。
500mlと2Lどっちがいい?
500mlのペットボトルは、
・持ち運びやすい
・コップなしで直接口をつけて飲め、衛生的
・個人で飲んだ量を把握しやすい
また、2Lのペットボトルは
・コスパが良い
・500mlよりスペースを取らない
というメリットがあります。
500mlの方が何かと便利ですが、1人あたり1日3L×3日分(できれば1週間分)の水を家族分用意しようと思うとかなり場所を取るので、持ち出し用には500ml、自宅備蓄用には2Lを備えるのがおすすめです。
2Lの水を飲むときは、必ず紙コップを使用しましょう!
軟水と硬水どちらを選ぶべき?
水には味がありませんが、硬度によって飲みやすさがかなり変わってくる場合があります。
WHO(世界保健機関)の基準では、
軟水:硬度0〜120mg/L 未満
硬水:硬度120mg/L 以上
と定められています。
日本の水道水や天然水は軟水がほとんどなので、ほとんどの方が味に違和感なく飲めるはず。迷ったら軟水を選びましょう。
また、避難生活ではミネラルが不足しがちです。補うためにはナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類を豊富に含んでいる水を選ぶと良いでしょう。
保存水はどこで買える?
保存水は一般的なスーパーではあまり見かけませんが、大型のホームセンターなどで取り扱っていることがあります。
ただし種類が少なく、好みのものを選べない可能性があるので保存水はネットで購入するのがおすすめです。
玄関先まで運んでもらえるので買い出すの負担が軽減できるのも嬉しいですね。
おすすめの保存水5選
以上のポイントを踏まえた上で、私がおすすめする保存水を紹介します。
災害が発生すると断水が起こり、復旧まで1週間、長ければそれ以上かかることがあります。
実際に東日本大震災では257万戸が断水。1週間で約57%が復旧し、完全復旧までには3ヶ月半かかりました。(厚生労働省「東日本大震災水道被害状況調査報告書」平成24年12月)
水は生命を維持する上で無くてはならないものです。行政からの支援が受けられるまで3日はかかるといわれているので、最低でも3日×家族の人数分の水は必ず備えるようにしましょう。
【ケイ・エフ・ジー】純天然アルカリ水 7年保存
・ミネラル豊富
・保存期間が長い(7年保存)
ケイ・エフ・ジーの純天然アルカリ水の魅力はなんといってもミネラルが豊富であること。
500ml中22.7g含まれており他の保存水と比べてもトップクラスに多いので、災害時不足しがちなミネラルをしっかり補うことができます。
加えて7年保存が可能なので、一度備えると管理の手間がほとんどいらないのも嬉しいポイント。
湿気や衝撃対策として強化ダンボールを使用しており、ダンボールのまま保存すれば品質も保てますよ。
南アルプスの天然水 備蓄用 5年
・災害時にも「いつもの水」が飲める
・備蓄用とわかりやすいパッケージ
スーパーやコンビニで必ずといっていいほど見かける南アルプスの天然水の備蓄用です。
ペットボトルの改良により通常の天然水2Lの賞味期限2年から5年3ヶ月の期限延長を可能にしました。
中身はもちろん普通の南アルプスの天然水と変わりません!
災害時でもいつも飲み慣れている水を飲みたい方におすすめです。
普通の天然水と区別しやすいように、パッケージ正面に赤いラベルがついており、賞味期限が一目でわかるようになっています。
【ジャパンミネラル】カムイワッカ麗水 15年保存
・保存水では最長の15年保存
・官公庁に納品実績あり
カムイワッカ麗水は、北海道の羊蹄山麓から湧き出すミネラルウォーターをボトリングした保存水です。
保存期間はなんと15年もあり、長期保存水の中でも最長となっています。(ジャパン・ミネラル社調べ)
15年保存できるからといって薬品を使用しているということももちろんありません。
公的機関の安全試験に合格、さらには2008年の洞爺湖サミットでG8首相に提供されたというすごい実績を持つ保存水です。
硬度が低めなので飲みやすさも期待できますよ。
【アコール】10年保存水
・赤ちゃんのミルクや薬の飲用にも良い純水
・コスパ◎
アコールの10年保存水は、硬度0の純水であることが特徴。
純水は、赤ちゃん・ペット・お年寄りがいる家庭にぜひ備えて欲しいお水です。
赤ちゃん・・・粉ミルクにすでに含まれているミネラルバランスを崩さないため。
ペット・・・ミネラルを過剰に摂取すると結石のリスクやお腹を下すことも。
お年寄り・・・ミネラル水は薬の成分を阻害したり胃腸に負担がかかりやすい。
以上の理由から、家族がメインで飲むお水とは別に備蓄しても良いでしょう。
サイズは1.8Lのみですが、10年保存でありながら1本あたり300円前後とコスパ最強の保存水です。
【ティーアール】おいしい阿蘇の天然水使用体にやさしい水
・パウチ入り
・便利な目盛り付き
持ち運びに便利なパウチ入りの保存水です。
耐熱素材でそのまま湯煎で温めることができるほか、目盛りがついているので計量カップがないところでもどれくらいの量を使ったか一目でわかるのがポイント。
保存水+普通の水のローリングストックを活用しよう
保存水が普通の水に比べて賞味期限が長い理由は、容器にあります。
体に悪い添加物や薬品は一切入っていないので、安心して飲むことができます。
頑丈なペットボトルや外装が使われていることから保存水はどうしても価格が高くなってしまうので、自宅備蓄用の水を全て保存水で揃えようと思うと大変かもしれません。
管理の手間が少ない保存水を備えつつ普通の水を日常使いして、使った分だけ新しく買い足すローリングストックを活用するのがおすすめです。