近年、毎年のように集中豪雨による被害が各地で起きています。
予測不可能な記録的豪雨は、過去に水害が無かった地域にも河川の氾濫や土砂災害をもたらし、今やどこで起きても不思議ではありません。
この記事では、そんな水害(豪雨、浸水、洪水)に備える平時からできる対策と、浸水を防ぐための対策、さらには水害対策におすすめのグッズを紹介します。
- 浸水しないための対策
- 水害対策におすすめのグッズ
- 今からできる水害対策
浸水する可能性がある時の対策
浸水する可能性がある場合にやるべき対策4つを紹介します。
土のう・水のう・止水版の準備
これらは全て、家や店舗に浸水するのを防ぐグッズです。
自治体に連絡すれば、土のう袋を貰えるところもありますが、水害が起こってから準備するのでは遅いので、平時のうちから備えるようにしましょう。
使わないときはコンパクトにしまえる土のうや止水版もありますし、水のうならビニール袋と水さえあれば手軽に作ることができます。水のうの作り方については後述します。
排水溝の逆流対策
大雨の時に、急激な水位の上昇により下水管が満水となり逆流し、排水溝から水がふき出ることがあります。
そんな時に水のうを排水溝やトイレの便器の中に置いておくと、逆流を防ぐ効果があります。
車の移動
車も浸水する可能性がある場合は、あらかじめ高台に移動させましょう。
注意しなければいけないのはタイミングです。
ニュース速報や行政からの指示に従い、早めに移動させる必要があります。
外がすでに危険な状態で、車が大切だからと無理に移動させてしまうと、取り返しのつかないことになる可能性があります。
側溝など水の通り道を掃除しておく
大雨が降ると、大量の水が側溝に流れます。
ゴミや落ち葉が堆積していると、流れた水がせき止められ溢れてしまう可能性があります。
浸水被害が拡大する恐れがあるので、掃除をしておくようにしましょう。
大雨の災害対策におすすめの防災グッズ
大雨災害にあると便利なグッズを紹介します。
レインコート
防災という観点からであれば、選ぶのにいくつかポイントがあります。
- セパレートタイプ
- 自分の体にフィットしたもの
- 明るい色のもの
- 防水性能・透湿性能があるもの
防災用のレインコートで一番大切なことは身体を濡らさないことです。
ポンチョタイプのレインコートはさっと羽織れるという点ではよいですが、足元を守ることができません。
そのため、上着とズボンが別々になっているセパレートタイプが適しています。浸水しないように体にフィットするものを選ぶようにしましょう。
その他機能としては、防水性・透湿性が高いものがおススメです。
防水なんてあたりまえでしょ?と思うかもしれませんが、安すぎるものだと強い雨で水が染み入ってくる可能性もあります。
また、透湿性とは内側にこもった湿気を外に逃がすことですが、これが高いと汗をかいてサウナスーツ状態といったことがなくなります。
色は夜間でも目立つよう明るめをチョイスしましょう。
レインコートは、先述の通り体にフィットするものを選ぶことが大切なので、兼用せず家族全員分揃えるようにしましょう。
子ども用のセパレートタイプもあります。
土のう
土のうは家の浸水を防ぐのにとても重要な役割を果たします。
いつも備えておくのは場所もとりますし、袋だけ準備しておいて、必要になったら庭の土を入れるという方法も強い雨が降る中では大変で、体力を消耗してしまいます。
そこでおすすめなのは水を吸って膨らむタイプの土のうです。
中に給水ポリマーが入っていて、水をそそぐだけで素早くふくらむので、急な浸水にも対応できます。
薄い袋なので、使用前はコンパクトにしまうことができます。
緊急脱出用ハンマー
緊急脱出用ハンマーは水没や事故によって車のドアが開かなくなった時にガラスを割って脱出できるアイテムです。
車のガラスはかなり丈夫に作られているので、専用の工具がないとなかなか割ることができません。
車で避難する途中に水没してしまうと、水圧によりドアが開かなくなりますが、これがあると女性やお年寄りの方でも簡単にガラスを割ることができます。
割り方によっていくつかタイプがあり、LEDライトやシートベルトカッター付きなどプラス機能がついているものもあるので、必要に応じて選ぶようにしましょう。
止水版
止水版とは、水の侵入を防ぐための板で、土のうと同じような役割を果たします。
使わないときは畳んでしまえて、繰り返し使うことができるので頻繁に水害にあってしまう場合、備えてあると安心です。
ゴミ袋
土のうを備えていなかったとき、備えていたが足りなくなってしまったとき、ゴミ袋があれば水のうをつくることができます。
水のうの作り方
水のうは、浸水を防ぐ以外にも逆流防止にも有効です。
洗濯機やお風呂の排水溝、トイレに水のうを置くと、逆流を抑えることができます。
水のうのいい所は、大小の袋を利用することで使用用途にあわせて大きさを変えられること。
また、女性や子ども、お年寄りなど大きい水のうを運ぶのが難しい場合は、持てる大きさのものを作ることで対処することができます。
平時にできる対策
普段から、災害が起きたときのことを想定しておくことで、いざという時に落ち着いて行動することができます。
平時にやるべき対策を3つ解説します。
ハザードマップの確認
ハザードマップとは、災害時の危険個所や避難場所を地図にまとめたものです。
ハザードマップポータルサイトでは、全国の自治体のハザードマップを閲覧することができます。
浸水対策に有効なのは、洪水ハザードマップです。
川が氾濫した時に浸水する地域、浸水の深さ、浸水が続く時間の目安などを知ることができます。
避難場所の確認や、そこまでの安全な経路を考え、実際に歩いてみて危険個所をチェックすることが大切です。
家族で連絡方法、集合場所を決めておく
家族が離れ離れの時間帯に災害が起こった時のために、あらかじめ連絡方法と集合場所を決めておくことが重要です。
スマホや携帯電話で連絡をとればいいと思うかもしれませんが、災害時は回線が混みあい使えないことも多いです。
・災害用伝言ダイヤル(171)
・災害用伝言版
・災害用音声お届けサービス(NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク)
などの利用が有効です。
最悪、それらが使えなかったとしても、集合場所を決めておけば、家族の安否を早く確かめることができます。
非常用持ち出し袋(防災セット)を備える
浸水して自宅避難が困難になった場合に備えて、非常用持ち出し袋(防災セット)を備えておきましょう。
既にあるという方も、今一度見直しを行うようにしてみてください。
賞味期限がきれている食品や、壊れている防災グッズがあるかもしれません。
せっかく備えてもいざという時に使えなければ意味がないですからね
自宅が安全な場合でも、災害時は停電、断水などライフラインが途絶える可能性があります。
そういった時にも防災セットは役立ちますので備えておくようにしましょう。
一から備えるのは大変ですが、予め必要なものが揃っている防災セットであれば、手間もかかりません。
赤ちゃんがいる家庭やお年寄りがいる家庭、それぞれで必要なものも違うので基本のセットにプラスして備えるようにしましょう。
「転がす」「背負う」「持つ」3WAYキャリーリュック採用 ものすごい防災セットシリーズ
まとめ
大雨による被害はあっという間にひろがるのが特徴です。
短期間に大量の雨が降り、河川が氾濫すると広範囲で浸水が起こります。
水害を経験した人は、「水が来るまであっという間だった。」「まさかここまで被害がでるとは思わなかった」と口を揃えていいます。
自分のところは大丈夫。と思わずにもしものために今から備えておきましょう。