年々厳しくなる暑さやゲリラ豪雨など、日本の夏は「異常気象」と言われることが多くなってきました。
いつ起こってもおかしくない自然災害に備えて、いつもの防災対策にプラスして夏用の備えをしておかなければいけません。
特に必要なのは、暑さ対策と衛生対策です。
この記事では夏用の防災対策が必要な理由や、備えておきたい防災グッズをご紹介します。
夏用の防災対策が必要な理由
夏に起こりやすい台風やゲリラ豪雨などの自然災害では、停電になることがしばしばあります。
夏に停電が起こってしまうと暑さから熱中症のリスクが高まるので、他の季節よりも注意が必要です。
在宅時はもちろん、屋外に避難しなければいけなくなった時や避難所で過ごすことになった時など、より過酷な環境を強いられることもあり得るので、暑さ対策をしっかりするようにしましょう。
また、暑さ対策と同じくらい大切なのが衛生対策です。
猛暑の中での避難生活では、菌が繁殖しやすくなり食中毒のリスクも高まります。衛生環境が悪くなり感染症が蔓延してしまうことがあるかもしれません。
そして衛生対策の中でも忘れがちなのがニオイへの対策。夏場の避難生活ではニオイに敏感になりやすく、ストレスに直結するので備えておくのがおすすめです。
暑さ対策のための防災グッズ5選
暑さ対策に必要な防災グッズは以下の通りです。
防災グッズ | 備える場所 |
帽子 | 防災リュック |
小型扇風機・うちわ・扇子など | 防災リュック |
冷却シート(冷えピタなど) | 防災リュック/自宅 |
経口補水液 | 防災リュック/自宅 |
塩飴or塩分タブレット | 防災リュック/自宅 |
帽子
屋外での熱中症対策には帽子が効果的です。
日本人の黒髪は熱を吸収しやすいので、直射日光から守るだけで5〜10℃前後温度の上昇を防ぐと言われています。
熱中症を防ぐ効果を高める帽子の条件としては以下が挙げられます。
・通気性がよい
・つばが広い
・ネックガード付き
防災リュックの容量には限りがあるので、コンパクトになるものだとより良いですね。
小型扇風機・うちわ・扇子など
涼しい風で体温調節するために使います。
電池いらずで使えて安価なうちわや扇子はぜひ家族分揃えておきたいところですが、おすすめなのは小型扇風機です。
充電式や乾電池式のものがあり、電源不要で使えて持ち運びに便利なのもポイント。
最近では、モバイルバッテリーとしても使える一台二役のものも販売されています。
冷却グッズ(冷えピタなど)
・冷却シート(冷えピタなど)
・冷汗スプレー
・瞬間冷却剤
・クールリング
体を冷やすのに便利な冷却グッズですが最近ではいろいろなタイプがあり、それぞれ使用に適した場面が微妙に違います。
めまいや頭痛など熱中症の症状が出たら首・脇の下・太ももの付け根などの太い血管が通っている場所を冷やす必要がありますが、そんなときは瞬間冷却剤やアイス枕などの冷却効果が高いものが良いでしょう。
対して冷えピタや冷汗スプレー、冷汗タオルは暑さを和らげたり、快適に過ごすために役立ちます。
清涼感を得るためにアルコールやメントール成分が入っているものもあるので、子どもも使う場合は成分表示をよくチェックするようにしましょう。
子どもの熱中症対策には、優しい温度で首元を冷やし全身の熱をクールダウンさせてくれるアイスリングがおすすめですよ。
我が家ではアイスリングを普段の公園遊びでも使用しています!
経口補水液
経口補水液とは、軽度から中度の脱水症状や熱中症になったときに、水分と電解質(塩分)を素早く補給するための飲み物。
症状が出始めたときに摂取するものであり健康なときには少々飲みにくい味なので、熱中症予防として摂取するなら次頁の塩飴or塩分タブレットと水の組み合わせがおすすめです。
塩飴or塩分タブレット
飴やタブレットに塩分を足すことで、手軽にミネラル補給ができるので、熱中症対策に防災リュックと自宅両方に常備するようにしましょう。
柑橘系や梅など風味付けされているものもあり、子どもでも食べやすい工夫がなされています。
水と一緒に摂取することで効率よく熱中症予防ができる上、スポーツドリンクを飲むことによる糖分の摂りすぎも防ぐことができます。
衛生対策のための防災グッズ
防災グッズ | 備える場所 |
防臭袋 | 防災リュック/自宅 |
汗拭きシートorお尻ふき | 防災リュック |
ドライシャンプー | 防災リュック/自宅 |
防臭袋
防臭袋は生ゴミや着ていた服、汚れものを入れるのに使用します。
夏は特にニオイが気になる季節で、ストレスに直結するので忘れずに備えましょう。
赤ちゃんのオムツ袋で有名なBOSの防臭袋は防臭性能に非常に優れており、ニオイ漏れを防いでくれます。
我が家ではオムツ用にSSサイズ、生ゴミ用にMサイズを使用しており、災害用備蓄として常にストックを切らさないようにしています。
BOSの防臭効果は本当にすごい!鼻を近づけても全然臭いません!
汗拭きシートorお尻ふき
汗をかいたときベタつきを拭き取る他に、お風呂に入れないときのシャワーがわりにもなります。
メントールや冷却ウォーター入りのものであれば、蒸し暑いときに手軽に清涼感を得ることができますよ。
刺激が強いので子どもの使用には注意が必要です。
体拭きとして使うなら、大判タイプが使いやすくおすすめです。また、赤ちゃんのお尻ふきも安価で入手しやすく、使い勝手が良いため常備しておくと便利ですよ。
お尻ふきという名前ではありますが、一般的なウェットシートと成分は変わらないため、手口拭きとして利用できます。
ドライシャンプー
ドライシャンプーとは水のいらないシャンプーのこと。
断水などでお風呂に入れないときに汗やベタつきを抑えてくれます。
スプレータイプが有名ですが、他にもパウダータイプやジェルタイプ、ミストタイプがあります。
広範囲に振り掛けられて使いやすいため、初心者にはスプレータイプがおすすめです。
不快感が軽減できるだけでなく、気分をリフレッシュさせるのにも役立ちますよ。
紙コップor携帯コップ
夏は特に熱中症対策として水分をとる機会が増えると思いますが、家族の間であってもペットボトルの回し飲みは厳禁です。
感染症は、唾液を通して感染しますし、ペットボトルに直接口をつけて飲むことで菌が繁殖しやすくなります。
食中毒予防のためにも紙コップや携帯コップなどを個別に用意しましょう。
最近では折りたたみ式の携帯コップが100円ショップでも売られています。
その他の防災グッズ
防災グッズ | 備える場所 |
虫除け | 防災リュック |
日焼け止め | 防災リュック |
虫除け
忘れがちなのが虫対策です。
刺されて痒くなる、不快、ということ以上に虫に刺されることで伝染病にかかる可能性があるのでしっかり備えておきたいところです。
子どもから大人まで使える肌に優しいものを選ぶと、家族で使いやすいですよ。
日焼け止め
日焼け対策も行いましょう。
災害の影響で屋外での作業をしたり外出が増えることもあり、気づかないうちに日焼けしがちです。
肌がヒリヒリして軽いやけど状態になってしまっても、停電・断水状態だと肌を冷やすといった処置が難しくなってしまうので予防が大切です。
まとめ
夏の防災対策は、暑さ(熱中症)対策と衛生対策が肝心です。
ベタつきやニオイなどの不快感を取り除くことも大切ですが、熱中症や感染症になると最悪の場合死に直結する場合があるので、しっかり備えておきましょう。