米を洗ったり研いだりする手間なくレンジでチンするだけで美味しいごはんが食べられるパックご飯。
中でも「サトウのごはん」がとても有名ですよね。
普通のごはんよりも日持ちがするので、非常用に備蓄している方もいるかもしれません。しかし、災害時だと停電でレンジが使えなくなってしまう可能性も。
電気が使えない場合、サトウのごはんを温めずにそのまま食べることが可能なのでしょうか?
この記事では、そんな疑問を解決します。
また、正しい温め方や湯煎を使った調理方法もご紹介しますよ。
サトウのごはんを使ったアレンジレシピも実践してみました!
サトウのごはんはそのまま食べられる?
結論から言うと、サトウのごはん(パックご飯)はそのまま食べられません。
試しに食べてみましたが、固くてパサパサしていてとても食べられたものじゃありませんでした・・
これについては、サトウ食品の公式HPでも明確に回答されています。
Q.加熱せずに食べることができますか
サトウ食品「よくあるご質問と回答」
A.必ず電子レンジで加熱調理してお召し上がりください。
サトウのごはんは加熱しないと食べられない理由
ごはんの主成分であるでんぷんは、お米の状態によって3種類に分けられます。
米の状態=生でんぷん
加熱したごはんの状態=糊化でんぷん
加熱後にごはんを放置した状態=老化でんぷん→サトウのごはん(パックご飯)
生でんぷんでは人は消化できませんが、加熱して糊化でんぷんになると消化できるようになります。
これを放置するとごはんは徐々に生でんぷんに近い状態である老化でんぷんになりますが、サトウのごはんはこの状態でパックされています。
もう一度加熱しないと糊化でんぷんにならず消化ができないので、そのまま食べないようにとされているんですね。
サトウのごはん湯煎はOK?電子レンジ以外の温め方をチェック
メーカーが推奨しているサトウのごはんの温め方は、
・レンジ
・湯煎
の2種類があります。
レンジ調理が有名ですが、湯煎で温めても食べることができるんですね!
災害時は電気が使えないことが多いので、そんなときでもカセットコンロがあれば鍋で調理することができます。
電子レンジでの調理方法
- 点線までフィルムをはがす
- 500〜600Wで2分温める
こちらは一般的なサトウのごはんの食べ方ですね。
ごはんが低温で保管されていた場合、2分では十分に温まらない可能性があるので、その場合はさらに追加で加熱が必要です!
湯煎での調理方法
- カセットコンロ・ガスボンベ・鍋・水を用意する
- フィルムを剥がさず、沸騰したお湯の中にフィルム面を上にして入れる
- 15分以上加熱する
注意点としては、
・鍋のフタをしない
・鍋の底にごはんが触れないようにする
ここを気をつけるだけで、レンジ調理と変わらないご飯が食べられます。
湯煎だと15分かかってしまうのが少々難点ですが、さらに調理時間を短縮する方法があります!
アイラップを使った湯煎方法
アイラップなどの耐熱性のビニール袋を使用することで、湯煎での調理時間を短縮することができます。
- 耐熱性の袋にごはんを入れ、なるべく空気を抜き袋の口をしっかり縛る。
- 水をはった鍋に入れ10分以上加熱する。(沸騰してから約5分が目安)
・鍋のふたをしない
・鍋の底にご飯が触れないようにする
・途中でひっくり返すとムラができない
パックのままだと沸騰後15分以上加熱が必要なのに対して、ごはんを容器から出して耐熱袋にうつしてから湯煎すると大幅な時間短縮が可能になります。
災害時はできるだけカセットガスも節約したいので、ぜひ活用したい技ですね!
サトウのごはん(パックご飯)のアレンジレシピ紹介
サトウのご飯は温め後白ごはんとしてそのまま食べることが多いかと思いますが、たまには違う食べ方をしたいときもありますよね。
ネットでたくさんのアレンジレシピが公開されていたので、実際に作ってみました!
おかゆ
体の調子が悪いとき、消化にいいものが食べたいけどパックご飯しかない・・
そんな時はパックご飯を利用しておかゆが作れます。レンジとフライパンの2通りの調理方法がありました。
レンジでおかゆ
- 耐熱容器にごはんを1パック(約200g)入れて水400ml入れる
- 少し端を開けてラップをかけ、500Wで5分加熱する
- レンジから取り出したあとそのまま5分蒸らす
※吹きこぼれることがあるので、深めの皿で調理するのがおすすめです。
フライパンでおかゆ
- 鍋にごはん1パック(約200g)、水400mlを入れほぐしながら中火にかける
- 沸騰するまでふたをしておく
- 煮たったらふたを少しずらしておき、弱火で10分煮る
お好みで調味料や梅干しを加えることで、よりいっそう美味しく食べられます!
チャーハン
パックご飯の味変の定番としてチャーハンは有名なようで、様々な企業のHPでレシピが公開されていました!
チャーハンにパックごはんを使うことで炊いたごはんより粘りが抑えられ、パラパラに仕上がるというメリットもあるそうですよ。
今回はサトウ食品のHPにのっていたレシピで作ってみます。
【材料(2人分)】
・サトウのごはん 2パック
・焼豚 60g
・長ネギ 1/2本
・卵 2個
・グリーンピース 10g
・ごま油 小さじ1
・油 適宜
・しょうゆ 小さじ1
・酒 小さじ1
・中華旨味調味料 小さじ1と1/2
・塩、こしょう 適宜
サトウ食品公式HPより引用
【作り方】
- 焼豚は7〜8mm角に切り、長ネギは小口切りにする。
- フライパンに油を熱し、割りほぐした卵を加えて、炒めていったん皿に取り出す。
- 再度フライパンに油を熱し、焼豚、長ネギを炒めごはんを加えてほぐすように炒める。
- ②の卵を加え、醤油・酒・中華調味料・塩・こしょう・ごま油で味を整え、最後にグリーンピースを加えて仕上げる。
完成したものがこちら。
冷たい水だけでレトルトご飯が食べられる方法
災害時やキャンプに行った時に、電子レンジはもちろんカセットコンロなどの熱源がないときはパックごはんを温めることができません。
実はそんなときでもごはんを食べられる方法があります。
アルファ米です。
アルファ米とは、炊き立てのごはんのおいしさをそのままに、急速乾燥したもの。素材の構造を壊すことなく乾燥させることで、長期の常温保存を可能にした保存食品です。
アルファ米はお湯だけでなく、水を使って作ることができます。
温めるものがなくても柔らかいごはんが食べられるのは、災害時は特に心強いですよね。
価格はパックごはんよりも高めなので、災害備蓄にはアルファ米で全てを賄うよりも、パックごはんとうまく組み合わせるのをおすすめします。
まとめ
サトウのごはんをそのままで食べることは難しいですが、レンジ調理以外にも湯煎やアイラップを使った時短加熱方法があることがわかりました。
また、アレンジを加えることで、病気の時に気軽に食べられたり味変ができるのも嬉しいですね!
保存もしやすいので、ぜひ備蓄に加えてみてくださいね。